内装仕上げ工事の種類とは?具体的な内容や確認すべきポイントを解説

内装仕上げ工事の種類とは?具体的な内容や確認すべきポイントを解説

店舗やオフィスをオープンさせる前には、「内装仕上工事」という重要な工事が行われます。

文字どおり、「建設物の内装を仕上げる工事」ですが、具体的にどのような内装を対象とするかについて、明確にご存じの方は少ないのではないでしょうか?

今回は「内装仕上工事」について、具体的な工事の内容を解説していきます。

内装仕上工事とは

内装仕上工事とは、一般的に使われる内装工事と同じ意味で、建築物の内部の仕上げを行う工事を指します。

国土交通省の「建設工事の区分、種類と例示」では、「木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、たたみ、ビニール床タイル、カーペット、ふすま等を用いて建築物の内装仕上げを行う工事」が、内装仕上工事と定義されています。

参考:国土交通省「建設工事の区分、種類と例示」

さらに、内装工事には、電気・ガス・水道・空調などの設備工事が含まれる場合もあります。

内装仕上げ工事は、外装仕上げ工事で建物の内部に雨水浸入の心配がなくなったタイミングで行われます。

内装仕上工事の種類

内装仕上げ工事の種類について、詳しくご紹介します。

インテリア工事

日本では、「インテリア」というと、カーテンやカーペットなどの室内装飾がイメージされますが、内装仕上工事におけるインテリアは、家具(テーブルと椅子、ショーケースなど)や壁紙、床材、照明器具、ドア、キッチンなどの設備機器も含まれます。

飲食店や美容院など、接客業を行う店舗は、お客様に居心地の良い空間を提供するため、ただ室内を美しく飾るだけでなく、訪れる人にとってベストな空間を作り出す重要な工事です。

天井仕上工事

天井は天井下地材と天井仕上げ材の2種類の天井材があり、住宅用、ビル用、オフィス用など使用場所によっても変わってきます。

一般的な天井仕上げ工事は、軽鉄あるいは木造で構成されている天井下地に、石膏ボードを直貼りし、その上に仕上げを施していきます。

塗装、クロス張り、パネル貼り、化粧板など、現場に合わせた素材を使い、内装を完成させます。

石膏ボードの重量に耐えるように、木造下地の構成をしっかりと張り巡らし、構造を強くしていきます。

壁張り工事

壁の下地にクロスやタイルなどを貼り付けていく工事です。

下地によって用いられる工法が異なりますが、一般的には天井仕上と同じように、直貼り工法が採用あsれます。

断熱材などを配置する空間が必要な場合は、壁の下地に内装材を取り付けるための水平材を使用します。

内装間仕切り工事

内装間仕切り工事とは、店舗の部屋を仕切る間仕切り壁を設置する工事のことです。

店舗やオフィスの間仕切りには、もっともポピュラーで防音性能も高いスチールパーティションや、コストパフォーマンスの高いLGS造作壁が使用されます。

床仕上工事

フローリングやクッションフロア、カーペット、タイルなどの床仕上げ材を張る工事です。

床仕上工事には、根太を組んで下地から床面を離す「根太工法」と、下地に直接床仕上げ材を張る「直貼り工法」の2種類があります。

戸建てでは根太工法が採用されるケースが多く、店舗やオフィスでは、主に直貼り工法が採用されています。

たたみ工事

住宅の和室で主に行われる工事ですが、和食居酒屋など、たたみを使用する場合でも行われます。

前テナントのたたみが残っている場合は、古いたたみを廃棄し、新しい畳に差し替える新畳工事が一般的です。

あるいは、古いたたみの畳床(芯材)はそのままに、表面の畳表(イ草)を新しくする畳張替え工事、畳表の部分だけを裏返して再利用する裏返し工事が採用される場合もあります。

ふすま工事

たたみ工事と併せて、ふすまを使用する場合はふすま工事も行います。

ふすま工事には、ふすまごと新しいものに交換する工事と、ふすまの枠組みを残しつつ、「ふすま紙」だけを張替える工事のいずれかが採用されます。

家具工事・大工工事

工場で製作したパーツや家具を現場に搬入、組立・設置する工事です。

家具工場の各種機械で家具を製作するため、寸法や角度、仕上がりなどの精度が高いという特徴があります。

また、現場で大工職人が現場の寸法に合わせて直接家具を製作する「大工工事」は、コストが低く抑えられるものの、仕上がりが大工の技量に左右されます。

防音工事

楽器店やスタジオなどの場合は、近隣住宅や店舗に配慮して防音工事を行う必要があります。

防音工事は、店舗周辺の騒音レベルの調査を行い、周辺の規制基準を基にして対策目標値の設定を行います。

施工業者は対策目標値と工事計画を基にした対策プランと見積もりを提示、依頼主が了承次第、施工開始となります。

まとめ

内装仕上工事を行う施工業者は、一般建設業許可を取得しており、国家資格を持った専任技術者が在籍しています。

工事を依頼する際は過去の実績をしっかりと確認して、可能な限り複数の業者に見積もりを依頼しましょう。

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