店舗・オフィスの内装工事の見積もりを依頼する方法と見積書の見方を解説

店舗・オフィスの内装工事の見積もりを依頼する方法と見積書の見方を解説

店舗やオフィスの内装工事の見積もりを業者に依頼すると、現地調査の後に「見積書」が掲出されます。

この見積書の中身は、「仮設工事費」や「内装工事費」など、どのような工事が行われれるのか、また費用は妥当なのか、一見しただけではわからないという難点があります。

今回は、内装工事の見積もりを依頼する方法、および見積書に記載されている工事費の内訳について解説します。

内装工事の見積もりを依頼する方法

施工例や実績などを見ながら、店舗のコンセプトに合致した内装工事会社を選んだら、いよいよ見積りを依頼します。

内装工事会社のホームページの申し込みフォームや、電話、メールにて問い合わせましょう。

ほとんどの場合は無料で見積もりが行われますが、業者によっては見積もり費用がかかる場合もあります。

また、見積もりは現地調査を行った上で掲出されることがほとんどですので、業者と現地に来てもらうスケジュールを確認しましょう。

現地調査の際に、店舗の内装に関しての要望などを伝えると、工事の担当者からアドバイスがもらえる場合もあります。

床材やクロスのサンプルをもらえることもあるので、実際に質感や色を確認して決めると良いでしょう。

内装工事の見積書に記載されている工事費の内訳

現地調査の後、内装工事業者より見積書が掲出されます。

しかし、一見すると専門用語が多く、どんな工事が行われるのかイメージしづらいという方も少なくありません。

ここでは、見積書に記載されている工事の内容について詳しく解説します。

仮設工事費

仮設工事には、内装工事の際に床や壁を傷つけないよう、ビニールシートやマスキングテープによる養生や、仮設電気、仮設水道、仮設トイレなどの設置が含まれます。

「仮設」というとおり、工事後は撤去されますが、内装工事の良し悪しに関わる重要な工事です。

解体工事費

店舗が居抜き物件の場合、前テナントの設備や間仕切りが残っています。

前テナントをそのまま使用するのであれば、解体する必要ありませんが、間取りを変更したり、内装の一部を撤去して新たな設備を導入したりする場合は、解体工事を行うことになります。

なお、スケルトン物件の場合は基礎部分しか残っていないため、大掛かりな解体工事を行う必要はありません。

内装工事費

内装工事費は、以下に紹介する「軽鉄(LGS)・ボード工事費」と「木工造作工事費」に分けられることがあります。

軽鉄(LGS)・ボード工事費

軽鉄(LGS)・ボード工事費は、室内の壁と天井を支えるための骨組みを造作する工事です。

LGSを使って壁や天井の骨組みを造作した後、PB(プラスターボード)と呼ばれるコンパネ(コンクリート型枠用合板)を貼っていきます。

従来は木材を使う木工造作工事が主流でしたが、現在は防火性能の高さや費用の安さから、LGSを使用する工事が増えています。

木工造作工事費

建物内部の床や壁、階段や窓などに木材を取り付ける工事です。

木材にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴が異なるため、より精密で高い技術が必要となります。

電気設備工事費

電気工事では、照明器具の取替、分電盤の設置、コンセントの増設、さらにはLAN配線の新設や追加なども含んだ工事を行います。

店舗のコンセプトに合わせて内装を変更すると、それに伴ってさまざまな電気工事が必要となります。

とくに分電盤の配線工事には高額な費用がかかるため、飲食店や美容院など、大量の電気を消費する業種の場合は、物件の契約をする前に容量を確認しておきましょう。

空調工事費

空調工事は、主にエアコンを設置する工事です。

業務用エアコンには、天井埋込型(天井カセット型)や、天井吊下げ型などさまざまな種類があり、室内だけでなく室外機の取付けも一緒に考える必要があります。

店舗の規模が大きいほど、稼働効率の良い大型の業務用エアコンを導入することになるため、工事費用が高額になります。

給排水工事(水道管工事)費

給排水工事(水道管工事)は、厨房や洗面所、水回りの給水・排水管の工事です。

既存の配管を使用するか、新規のものを用いるかで費用が変わりますが、飲食店や美容院など、水やお湯を大量に使う店舗の場合は、工事費の比率が高くなります。

ガス工事費

ガス工事は、ガス管、給湯器、ボイラー等の設置を行う工事です。

居ぬき物件で既にガスが引かれている場合は省略できますが、スケルトン物件でガスが引かれていない場合は、新規で引くことになり、工事費用も高額になります。

なお、ガスには都市ガスとLPガスの2種類があり、前者は本管から、後者はLP容器から引くことになります。

諸経費

諸経費は見積書の一番最後に書かれており、現場監督や職人の給与、福利厚生費、車両のガソリン代や駐車場台などが含まれます。

まとめ

内装工事の見積書の各項目について解説しました。

見積もりの際は、なるべく複数の業者に依頼して、比較検討されることをおすすめします。

店舗のオープン前やオープン以降、何度となく工事を発注することになるため、ぜひ本記事を参考に、見積書の見方を身につけましょう。

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