外壁塗装の「吹き付け工法」のメリットとデメリット

外壁塗装の「吹き付け工法」のメリットとデメリット

外壁塗装の工法には、現在主流となりつつある「ローラー工法」と、モルタル壁が新築の外壁材の主流だった1980年代まで頻繁に行われていた「吹き付け工法」があります。

吹き付け工法は仕上げの美しさや独特な重厚感から、根強い人気のある工法です。

今回は吹き付け工法の基礎知識や工事費用、メリット・デメリットについて解説していきます。

外壁塗装の吹き付け工法とは

吹き付け工法とは、外壁塗装工事の最後の仕上げに、専用のスプレーガンという道具を使って外壁に塗料を吹き付ける塗装方法で、主にモルタル外壁の仕上げとして施工されます。

外壁材の主流がモルタルからサイディングに移ってからは施工数が減少しているものの、吹き付け独特の仕上げの美しさや豊富なバリエーションが魅力で、根強い人気を誇っています。

現在の一般住宅の塗装は吹き付け工法に代わってローラー工法が主流ですが、効率やスピードを重視するならば、吹き付け工法が適している場合もあります。

 

吹き付け工法3種類の仕上げ

吹き付け工法には「スタッコ仕上げ」「リシン仕上げ」「タイル仕上げ」の3種類の仕上がりがあります。それぞれの仕上がりについて詳しく見ていきましょう。

スタッコ仕上げ

スタッコ仕上げはセメント系や合成樹脂系の厚塗り塗料を吹き付ける塗装方法で、さらに、スタッコ仕上げにはスプレーガンで吹き付けた状態で仕上げとする「吹き放し仕上げ」と、吹き付けた後にコテやローラーで押さえる「ヘッドカット(凸部処理)」があります。

塗装膜に厚みが出るため耐久性が高く、石造り風の重厚で立体的な質感が特徴で、マンションや大型ビルの外壁の仕上げによく使用されます。

費用 2,800円~/平米
性能 耐久性、デザイン性に優れる
耐用年数 8~10年

 

リシン仕上げ

リシン仕上げは塗料に細かい砂利や砂を混ぜて吹き付ける塗装方法で、比較的低コストで施工できるため、現在も新築住宅の外壁塗装の仕上げに使用されています。通気性と透湿性に優れ、混ぜる砂利や砂の大きさにより模様が変化するという特徴があります。

費用 1,500円~/平米
性能 通気性、透湿性に優れる
耐用年数 4~6年

 

タイル吹き仕上げ

タイル吹き仕上げは玉吹きとも呼ばれ、粘度の高い「タイル」と呼ばれる塗料を下塗材、主材、上塗りと3回に分けて吹き付ける塗装方法です。表面の仕上がりはザラザラすることがなく、凹凸のある滑らかな仕上がりとなります。

 

費用 2,600円~/平米
性能 耐久性に優れる
耐用年数 5~15年

吹き付け工法のメリット

吹き付け工法のメリットには次のようなものがあります。

 

立体感・重厚感のある仕上がり

吹き付けによる凹凸のある模様は立体感・重厚感があり、多彩な仕上がりに期待できます。これは他の仕上げ工法にはない吹き付け工法ならではのメリットです。

さらに、複雑な模様ゆえに補修跡がパッと見ただけではわかりづらく、いつまでも美しい仕上がりを保つことができます。とくにタイル吹き仕上げでこのメリットが発揮されます。

 

施工が早く費用もリーズナブル

スプレーガンによる吹き付けは施工場所が狭いところでも作業がしやすく、また広範囲の塗装を短時間で効率的に行えるため、結果的に工期が短時間で済んで人件費も抑えられます。つまり、吹き付け工法はコストパフォーマンスに優れた仕上げ工法なのです。現在主流となりつつあるローラー工法と比べてもコストが低く抑えられます。

 

吹き付け工法のデメリット

吹き付け工法のデメリットには次のようなものが挙げられます。

 

塗料が飛散するため近隣への配慮が必須

スプレーガンで吹き付けることで塗料が大量に飛散するため、近隣の住宅への配慮が必要です。塗料の飛散を防ぐ養生のため飛散防止シートやテープで保護したとしても、塗装の飛散を完璧に防ぐことはできません。

さらに、スプレーガンを使用するために必要なコンプレッサーは機械音が騒音レベルに大きいため、塗料の飛散と合わせて注意が必要です。

以上のことから、塗装業者も施工の安全と近隣に対する配慮を気にして、現在ではあまり吹き付け塗装は行われていません。

 

仕上がりが職人の腕によるところが大きい

吹き付け工法は、外壁に塗料を均一に吹き付ける高い技術力と経験が必要とされるため、職人の腕によっては塗りムラができてしまう可能性があります。現在はローラー工法が主流となっていることもあり、クオリティーの高い吹き付け塗装を行う業者の数が少なくなっています。

 

吹き付け工法とローラー工法の違い

ローラー工法とは、専用のローラーを複数用いて塗料を塗りつける塗装方法です。これまでにご紹介した吹き付け工法の特徴を踏まえ、現在の主流であるローラー工法との違いを見ていきましょう。

 

ローラー工法は塗料の飛散が少ない

ローラー工法では塗料を直接塗布するため、吹き付け工法と比べて塗料の飛散が少なく無駄がありません。さらに、コンプレッサーを必要としないため騒音問題も解決できます。隣家が接近している住宅街の家の外壁塗装に向いている工法です。

 

職人の腕による影響が小さい

吹き付け工法は塗りムラができないように均一に塗装する職人の技術力が要となっていましたが、ローラー工法は吹き付け工法ほど職人の技術力を必要としていません。

 

効率の良さやコストパフォーマンスなら吹き付け工法

スプレーガンによる吹き付けは広範囲を短時間で効率的に塗装できるため、高い技術力を持った職人に依頼すれば、美しい仕上がりの塗装が比較的短時間で済みます。吹き付け塗装ができる熟練の職人に依頼するという条件付きですが、効率の良さやコストパフォーマンスなら、ローラー工法よりも吹き付け工法の方が優れています。

 

まとめ

吹き付け工法の基礎知識や、現在主流のローラー工法との比較についてお伝えしました。

現在では吹き付け工法を引き受ける業者も少なくなっていますが、仕上がりの美しさやコストパフォーマンスの高さから、いまだに根強い人気がある工法です。

近隣住宅への配慮が必要というデメリットがある一方で、それをカバーするメリットもあります。吹き付け工法にするべきか、ローラー工法にするべきか、業者と相談してご自身が希望する仕上がりを実現できる工法を選びましょう。

 

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