外壁塗装「吹付け工法」の種類や工事費用を解説

外壁塗装「吹付け工法」の種類や工事費用を解説

「吹付け工法」という外壁塗装の方法を知らなくても、学校施設や公団住宅など古くからある建物の「凹凸のある泡状の外壁」と言うと、イメージできる人も多いでしょう。

サイディングの外壁が主流となっている現在は、吹付け工法の住宅も少なくなっていますが、デザイン性の高さから今でも人気のある外壁塗装の工法です。

今回は吹付け工法の基礎知識や仕上げの種類、コストについてお伝えします。すでに吹き付け塗装の住宅にお住まいの方には、再塗装が必要な症状についても解説していますので、メンテナンスやリフォームの際のご参考になさってください。

 

吹付け工法とは

吹付け工法とは、塗装専用のスプレーガンで塗料を外壁に吹き付けて仕上げる塗装の方法で、主にモルタル外壁の仕上げに施工されます。

1980年代までの新築はモルタル外壁が多く、吹付工法によって外壁を仕上げる方法が一般的でしたが、サイディングが外壁材の主流となってからは吹付工法の採用が少なくなっています。

現在の一般住宅の塗装は吹付け工法に代わってローラー工法が主流ですが、塗装面の特性や仕上がりのイメージによっては吹付工法が適している場合もあります。

 

吹付け工法のメリット・デメリット

吹付け工法のメリットとデメリットをご紹介します。

 

メリット

・立体感・重厚感のある仕上がり

 

吹付け工法なら複雑で凹凸のある模様が再現でき、また塗装に厚みがあるため立体感・重厚感のある仕上がりに期待できます。

 

・コストが抑えられる

 

スプレーガンで塗料を吹き付けるため、ローラーやコテを使用するよりも効率的で作業人員も少なくて済みます。そのため、外壁塗装費用の大半を占める人件費が抑えられます。

 

デメリット

・塗料の飛散や騒音の発生

 

スプレーガンで塗料を吹き付けると、どうしても飛散してしまうため養生は必須です。風の強い日には施工ができなくなる可能性もあります。また、スプレーガンを使用するために必要なコンプレッサーは大きな音を出すため、近隣に配慮しなければなりません。

 

・職人の技術によって仕上がりが異なる

 

吹付け工法のスプレーを均一に塗るという作業は難易度が高く、その仕上がりは職人の技術によって大きく変わります。経験の少ない職人が行うと塗りムラになってしまう可能性もあります。

 

・凹凸ができるため汚れやすい

 

吹付け工法の仕上げの種類はいずれも塗装面に凹凸があり、溝に汚れがつきやすくなるため、放っておくと家の美観を大きく損ねます。

 

吹付け工法の仕上げの種類

代表的な吹付け工法の仕上げの種類やコスト等について解説します。

 

リシン

費用 1,500円~/平米
性能 通気性、透湿性に優れる
耐用年数 アクリルリシン4~6年

弾性リシン8~10年

 

1980年代までの日本の住宅で広く普及していた塗装の仕上げ方法です。

アクリル顔料塗料の1つであるリシン(アクリルリシン)に、骨材と呼ばれる砂状の材料を混合して吹き付ける塗装方法で、骨材の大きさによって塗装面の仕上がりが変わります。

リシンには通気性と透湿性に優れ、コストが安いというメリットがあります。またツヤ消し効果があり、下地の不出来を隠すこともできます。その反面、防水性や耐久性に劣り、塗膜が固いためにヒビが入りやすいというデメリットもあります。

耐久性の低いアクリルリシンに代わり、弾力性のある塗料を混ぜてヒビ割れにくくした弾性リシンも開発されています。

 

スタッコ

費用 2,800円~/平米
性能 耐久性、デザイン性に優れる
耐用年数 8~10年

 

セメント系や合成樹脂系の厚塗り塗材をスプレーガンで吹き付ける塗装方法です。

スタッコには、スプレーガンで吹き付けたままの形状で仕上げとする「吹き放し仕上げ」、吹き付けた後にコテやローラーで押さえる「ヘッドカット」の2種類があります。

リシンよりも塗装膜に厚みが出るため耐久性に優れ、石造建築風の重厚感・高級感のある仕上がりに期待できます。

一方で、塗装面に凹凸があるため汚れが溜まりやすく、また表面が平らでないことから汚れが落ちにくいというデメリットがあります。家の美観を保つためにはこまめな洗浄が必要です。

吹付けタイル

費用 2,600円~/平米
性能 耐久性に優れる
耐用年数 5~15年

 

吹き付けタイルは、粘度の高い専用の「タイル」と呼ばれる塗料を、下塗材、主材、上塗材と3回吹き付けて完成させる塗装方法です。「タイル」という名が付いていますが、外壁やトイレの壁に貼り付けるタイル素材とは全く異なります。

リシンやスタッコと違って塗料に骨材やセメントを混ぜないため、表面は凹凸のある滑らかな仕上がりとなります。また、吹き付けた後にローラーで凹凸を平にする「押さえ仕上げ」という方法もあります。

吹き付けタイルの耐久年数は上塗材の耐久性によるため、たとえば安価なアクリル系の塗料の場合は5年、耐久性に優れるフッ素系の塗料の場合は15年以上の耐久年数となります。

 

再塗装を検討すべき吹付け工法の外壁の症状

吹付け工法の外壁は汚れがつきやすく、落ちにくいというデメリットがあります。次のような外壁の症状が出たら、早期に塗り替えや補修について専門の業者に相談しましょう。

 

色あせ

塗料に含まれる顔料が日光や雨水の影響で劣化すると、外壁に色あせが生じます。顔料の劣化は塗料の基材である合成樹脂の劣化であるため、ただの色あせと放っておくとチョーキングやひび割れを引き起こす原因となります。

 

チョーキング

外壁を手のひらで触ると粉状の顔料がつく状態のことをチョーキングといいます。

チョーキングは塗料の基材である合成樹脂の劣化により、コーティングされていた顔料が表面にむき出しになったことが原因となって引き起こされます。塗装面の防水性能が低下しているため、ただちに再塗装を検討しましょう。

 

ひび割れ

吹付け工法が主に採用されるモルタルは、ひび割れが起きやすい外壁素材です。ひび割れの幅が0.3ミリ以下であれば問題ありませんが、0.3ミリを超えると塗装面の下地にひびが達してしまいます。放っておくと雨水が浸入し、雨漏りや外壁の劣化につながります。

 

まとめ

外壁材の主流がサイディングになってからは、モルタルと同様に吹付け工法も施工数が減少していますが、重厚感・高級感のあるデザインから根強い人気を誇っています。

モルタル外壁の塗装は、ここでご紹介した仕上げの種類のデザインはもちろん、性能や耐久年数、メンテナンスも考慮して検討しましょう。

さらに、吹付け工法は職人の技術が仕上がりに大きな影響を与えるため、口コミや評判を参考に実績が豊富な施工業者を選びましょう。

 

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