外壁の塗装剥がれは、DIYで補修することができるのでしょうか?
外壁材や塗料にもよりますが、外壁の塗装はおおよそ10年前後で塗り替えが必要とされています。
今回は外壁の塗装剥がれをDIYで補修する際の判断のポイントや、外壁材ごとの具体的な塗装剥がれの補修方法について解説します。
外壁剥がれの補修をDIYするか業者に依頼するかの見極め
結論を言うと、外壁の塗装表面だけが剥がれている状態であればDIYでも補修が可能です。
しかし、剥がれが外壁の素材自体にまで到達している場合は業者に依頼しましょう。
外壁は家を支える構造の大事な一部分です。
DIYで補修しきれなかった部分が家を劣化させる原因となってしまうため、剥がれやひび割れが大きさいものは自分でDIYせず、確かな技術がある業者に依頼してください。
また、脚立等では届かないような高所での作業は危険を伴うため、この場合も専門業者に依頼するべきです。
脚立が届く程度の場所でも安全を第一に考えるなら、やはり専門業者にお任せしましょう。
DIY or 業者に依頼の見極めポイント
「外壁の塗装表面だけ」が剥がれている状態ならDIYも可。
「外壁の素材自体」まで剥がれが到達している状態や、高所での作業が必要な場合は専門業者に依頼。
外壁をDIYで補修するときに必要なもの
外壁をDIYで補修するときに必要なものとその用途、価格の目安は以下のとおりです。
必要なもの | 用途 | 価格の目安 |
外壁用マスキングシート | 窓や扉などの養生用 | 500円~/1ロール |
養生用ガムテープ | マスキングシートの貼付 | 160円~/1個 |
外壁塗装用マスキングテープ | 外壁塗装の養生用 | 100円~/1個 |
ハケ | 塗料を均一に塗布する | 500円~/1個 |
ローラー | 塗料を広範囲に塗布する | 1,000円~/1個 |
ローラーバケット | 塗料を溜めておくバケツ | 300円~/1個 |
下塗り塗料 | 塗料の下塗りに使う | 200~500円/㎡ |
中塗り・上塗り塗料 | 塗料の中塗り、上塗り(仕上げ)に使う | 300~1,000円/㎡(シリコン系、2回塗り) |
金属ヘラ | 古い塗装を剥がす用 | 200~800円/1個 |
サンドペーパー | 古い塗装を剥がす用 | 300円~/10枚 |
他にも、やや高所で作業が必要な場合は脚立などの足場や安全用のヘルメット、塗装剥がれと併せて細かいひび割れを補修する場合は充填剤が必要となります。
ホームセンターのスタッフに外壁塗装をDIYで補修する旨を伝えれば、どんな道具が必要かアドバイスしてくれるでしょう。
サイディング壁の剥がれをDIYで補修する方法
現在の住宅の外壁の8割は「窯業系サイディング」と呼ばれる、セメント質と繊維質で形成されて窯で焼き上げられた外壁材です。
サイディングの塗装剥がれは他の外壁材と比べてDIYでも対応しやすい部類に入ります。
まずは高圧洗浄機などで塗装剥がれ箇所をきれいに洗浄、乾いたらローラーやハケを使って下塗り用の塗料を塗布していきます。
下塗りがしっかりと乾燥したら、中塗り~上塗りを行います。
美しい仕上がりになるためにも、なるべく二度塗りすることをおすすめします。
塗装の剥がれのみを補修する場合は上記の手順で対応できますが、ひび割れが発生している場合はシーリング材を充填する必要があります。
ひび割れが広範囲に及ぶ場合は作業量が増えるため、業者への依頼をおすすめします。
モルタル壁の剥がれをDIYで補修する方法
モルタルはセメントに砂や水を加えて成形された素材です。
1990年代までに建てられた住宅の外壁のほとんどがモルタル壁であり、サイディングのように目地がないため、破損しにくいという特徴があります。
モルタルの「ヘアークラック」と呼ばれる髪の毛ほどの細さのひび割れであれば、コーキング剤などの充填剤を注入して、上から塗装を施すことで補修できます。
ただし、塗膜の浮きや塗装剥がれが広範囲に及ぶ場合や、「チョーキング」と呼ばれる手で触れると白い粉がつく現象が生じている場合は業者に依頼しましょう。
ガルバリウム鋼板壁の剥がれをDIYで補修する方法
ガルバリウム鋼板は、金属鋼板をアルミニウム・亜鉛・シリコンでめっきした金属製の外壁材です。
サイディングに次いでよく使用されている外壁材であり、遮音性・断熱性に優れるという特徴があります。
実は、ガルバリウム鋼板の塗装剥がれは他の外壁材と比べて専門性が高く、熟練の職人による施工でなければ数年で剥がれてしまいます。
したがって、塗装剥がれをDIYで補修することはおすすめできません。
ガルバリウム鋼板の補修実績が豊富な施工業者に相談しましょう。
まとめ
外壁の塗装剥がれの補修を判断するポイントや、外壁材ごとの塗装剥がれをDIYで補修する方法について解説しました。
補修後の仕上がりを美しく、また失敗しないためにも、外壁塗装は専門業者に依頼することをおすすめします。