【外壁】モルタル外壁の寿命ってどれくらい? メリットは? メンテナンスのコツとは

【外壁】モルタル外壁の寿命ってどれくらい? メリットは? メンテナンスのコツとは

モルタルの根強い人気

近年では、サイディング材(セメント質と繊維質などの原料を板状に形成して工場で大量生産された外壁材)の普及の影響をもろに受けて、新築住宅に採用されることがめっきり少なくなったモルタル壁ですが、工業製品では出せない質感や風合いがあり、仕上げによって様々な表情を演出できるため、根強い人気を保っています。家に対するこだわりの強い方や、建築家などに好まれる外壁材です。

もちろん良いことばかりではありません。外壁の素材には様々なものがありますが、機能性やコスト、耐久性、メンテナンスのしやすさなど、それぞれに特徴があります。

今回はモルタルのメリットとデメリットについて解説していこうと思いますので、外壁の素材選びの参考にしていただけたら幸いです。

1. モルタルのメリット

昭和25年に建築基準法が制定されて、外壁を防火仕様にするよう定められたことをきっかけに、数多くの住宅の外壁にモルタルが使用されるようになりました。

それ以前の日本の住宅の外壁は、木材を使用するのが主流でした。木造住宅の外壁をモルタルで仕上げるには、下地板の上に張ったラス網にモルタルを数回に分けて塗り重ねて仕上げます。

モルタルは外壁材として防火性能があり、曲面などどんな形状の外壁にも適合することができるので、デザインの自由度があり、意匠性に優れています。また継ぎ目がなく、仕上げとして行う塗装の工法によって多彩な表情を表現できるのが、ほかの素材にはないメリットといえます。

アイカ工業のジョリパットなどを使えば、独自の味わい深い外壁を演出できます。仕上げ塗料の種類によっては、メンテナンスサイクルを大きく引き伸ばすことも可能です。その他では、部分的な補修がしやすいのもメリットといえるでしょう。

一方、以前は雨漏りのリスクが高いことがデメリットとされていましたが、近年ではモルタル外壁でも通気工法が採用されるようになったので、こうした不安も解消されるようになりました。現在では必ずしもデメリットとは言えなくなっています。

2. モルタルのデメリット

モルタルの最大の欠点は、「ひび割れ」でしょう。

モルタルは本来、砂とセメントと水を混ぜ合わせた材料です。現在では建物の軽量化を図るために、専用の骨材を使った軽量モルタルが広く普及しています。水を使用する湿式工法では、たとえ施工不良などがなくても、乾燥収縮によるひび割れは避けられません。材料が乾燥していく過程で必ず縮んでいくので、その際にひび割れが発生するのです。

外壁にひび割れが発生すると、雨漏りが気になる方が多いと思いますが、防水シートやアスファルトフェルトなどの下葺き材がきちんと機能していれば、室内に雨水が侵入することはありません。幅0.5mm未満のひび割れであれば、ほとんど雨漏りの心配はないでしょう。

また、モルタル面がひび割れしても、クラック追随性の高い弾性塗料を使用することで、外壁表面にひび割れが発生するのを抑えることができます。そして近年では、ステンレスメッシュやファイバーグラスメッシュなどを下塗りと上塗りの間に入れて、ひび割れを防止するクラックレス工法も開発されています。しかし、微細なひび割れまで気になるという方には、モルタル外壁はあまりお奨めできません。

次にコストの問題です。モルタル壁は工程が多く、職人の手間もかかるので工期も長くなってコストもかさみます。

他にはモルタル自体の防水性能が低い、塗装などの仕上げ材のグレードを下げると、劣化が早く汚れが目立ちやすくなるなどのデメリットがあります。

3. モルタルの寿命はどれくらい?

それではモルタルの寿命はいったいどれくらいなのでしょうか?

古いモルタル外壁の住宅などを見ると、築30年以上経過しているものも数多く存在しています。中には50年以上経っているものもあります。こうしたことから判断すると、少なくとも30年以上は寿命があると考えて良いでしょう。

しかしサイディングなどの工業製品と違い、モルタル外壁は現場での職人の手作業なので、施工品質によって大きく寿命が変わってしまうといえます。
モルタルの塗厚や砂・セメント・水の調合、作業工程などの影響を大きく受けるのです。

モルタル外壁は、「防火構造」にするためには建築基準法で15mm以上にしなければならないと定められています。一般的には20~25mm程度になっていることが多いと思います。

また、下塗り、中塗り、上塗りの3工程で仕上げを行い、それぞれの工程の間には十分な養生期間をもうけることになっています。このようなきちんとした施工を行えば寿命は延びるのですが、突貫工事などを行うとひび割れが生じやすくなり、当然寿命は短くなってしまいます。いずれにしてもモルタル外壁は、現場での品質管理が寿命に大きく影響することを覚えておくと良いでしょう。

4. メンテナンスが大切

重要なのがメンテナンスです。モルタル外壁自体の寿命は、適切なメンテナンスを行えば半永久的ともいわれています。

モルタル壁にとって大敵なのが、仕上げ塗装の劣化とひび割れの発生です。塗装の塗膜は経年と共に紫外線や風雨、熱にさらされて傷みます。そしてモルタル壁は、仕上げ塗装の塗膜によって常に保護されているのです。

塗膜の劣化や退色などは建物の美観を損なうばかりでなく、建物の耐久性にまで影響を及ぼすといわれているのはこのためです。塗膜が健全な間は防水性がきちんと確保されていますが、モルタル自体の防水性能は低いので、塗膜が劣化すると雨水がモルタル内部に浸み込んでしまい、雨漏りのリスクも高まります。

また、幅0.5mm未満のひび割れならさほど心配はないと言いましたが、1mmを超えるようなひび割れが多数あれば、壁の中に雨水が侵入してしまいます。ひび割れが発生する原因は何も乾燥収縮だけに限りません。建物はつねに揺れ動いています。不同沈下などの大きな欠陥はなくても、前面道路を走る車の振動や地震の影響などを受けてひび割れが発生することもあります。こうした塗膜の劣化やひび割れを定期的に補修することによって、はじめてモルタル外壁を半永久的に保たせることが可能になるのです。

ひび割れを長期間放置して雨水がモルタルの裏側に侵入すると、室内に雨漏りすることはなくても、気付かないうちにモルタルが浮いて落下してしまう例もたくさんあります。
このような事態を適切なメンテナンスを行うことによって避ければ、モルタル外壁の寿命は飛躍的に向上するはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。職人の腕の見せ所ということもあり、私自身モルタルには思い入れがあり、語り出すと長いんですが・・。

今風のものもたくさんありますので、まずはモルタルの外壁を画像検索でもして見ていただいて、その魅力を感じていただけると嬉しいですね。

 

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