外壁塗装は塗装業者とリフォーム業者のどちらに任せるべきなのか

外壁塗装は塗装業者とリフォーム業者のどちらに任せるべきなのか

外壁塗装は一生のうちに何度も経験することではないので、どこに依頼すべきか悩む人は多いでしょう。「塗装のことなら塗装業者だろう」と思いつつ、外壁リフォームとも言うからやっぱり「リフォーム業者」か、と迷ってしまう。

この2つの業者については、そもそも違いが分かりにくいですよね。それなら「安い方に」と安易に考えてしまうかもしれませんが、「安さ」だけにこだわるのはあまりおすすめできません。

お金がかかる外壁塗装の工事では失敗に終わってほしくありませんよね。そこで大事なのは、信頼できる業者選びです。依頼先の候補として「塗装業者」「リフォーム業者」があります。前者は「塗装」に特化した専門的な業者のような感じがしますよね。しかし、外壁以外にもリフォーム全般の知識があるリフォーム業者も魅力的に見えるかもしれません。

それぞれの違いから選ぶときに注意したい点について考えてみたいと思います。

塗装業者への依頼で知っておきたいポイント

まず塗装業者の特徴についてお話しします。

専門性が高い

塗装業者は、外壁や屋根など「塗装」をメインに業務を行っています。専門性の高い職人が「自社職人」として在籍していることがほとんどです。

会社としての歴史が長い塗装業者ほど、高い技術を持つ職人さんが多数いるかと思います。「腕がある=作業がスムーズ」なので、無駄に時間がかかることもありません。また、状況に応じた判断もできるので、急なトラブルをのぞけば予定通りに作業が進む安心感があるかと思います。

質問にも的確に答えてくれる

見積もりの際、現地に調査に来てくれるのは、専門性が高いスタッフです。塗装工事が初めてだと、さまざまな不安点がつきまといますよね。細かい質問にもスピーディに分かりやすく答えてくれて、安心感が得られ、「この業者に依頼しようかな」という気持ちが起きやすくなります。

責任持って工事をする

自社の看板を抱えている職人さん達なので、誇りを持って仕事をしてくれる「責任感」があります。特に、地元で古くからの実績がある専門塗装業者だとその傾向が強いと言えます。

中間マージンがかからない

塗装は自社の職人が行うので、中間マージンが上乗せされることはありません。

過去の実績から判断できる

ひとことで「塗装業者」と言っても、どのくらいの施工実績があるかはそれぞれ違います。外壁塗装工事は、開業のしやすさもあり、塗装業者の数は多いです。そのため過去の実績から判断するもの大切です。最近では、自社のホームページで実績を紹介しているケースも多いので、施工写真や実績数を確認してみるといいでしょう。

トラブル対応も早い

地元の塗装業者なら、距離の近さも関係していて、トラブルが起きたときにすぐに来てくれる安心感があります。

リフォーム業者の担当者は、数々の業務を並行してこなしていることが多く、連絡がつきにくいこともしばしばあります。「来て欲しいときに時間がかかる」というケースが不安感に繋がるかもしれません。

リフォーム業者に依頼するときに知っておきたいポイント

リフォーム業者の特徴についてお話ししていきます。

工事は下請け業者に外注する

リフォーム業者では、外壁工事をはじめ、内装工事、水回り工事など、住まいのことならなんでもやってくれます。しかし、実際に工事をするのは下請け会社です。

自社で職人を抱えているわけではないので、工事内容によって専門の業者に「下請け」の依頼をします。下請け会社の人は「リフォーム業者」の名前を背負って施工するので、「リフォーム業者の自社職人なのでは?」と勘違いするかもしれませんが、外注工事であると認識しておきましょう。

リフォーム業者の営業マンはあまり知識がない

リフォーム業者の営業担当者は「仕事を取ってくるだけでもOK」なので、専門的なことに疎いケースが多いでしょう。会社によっては、工事前の見積もり段階でも、リフォーム会社の社員に同行する形で下請け会社の職人がやってくることもあるかもしれません。

もし、あまり知識のないリフォーム業者の担当者が一人で来ていると、お客さんの質問に的確に答えられずに「持ち帰らせてください」と即答が得られないケースもあるかと思います。

ただ、「外壁リフォームの実績が多い」というリフォーム会社なら、担当者もある程度の知識を持っていることもあるので一概に知識に疎いとは言い切れません。

中間マージン部分が高くなる

リフォーム会社は、下請け業者への支払いに自分達の儲け部分をプラスした金額で、お客さんへの見積書を提出します。リフォーム会社の利益が上乗せされている状態なので、直接塗装業者に依頼するよりは高額になるのは仕方がありません。

ただ、リフォーム会社によって利益率が違います。特に、大手のリフォーム会社だと、広告や人件費を考えなくてはいけないので、マージン部分が高くなる傾向にあるでしょう。

ただ、「安くしてほしい」と言えば値引きに応じてくれる業者も多いです。しかし、値引きにより下請け業者への支払いが減ることにも繋がります。受注額を減らされ厳しい条件になった下請け業者は、少ない金額で工事をしなければならず、工事の質が落ちる可能性も覚悟しなければなりません。

同じリフォーム会社に依頼しても下請け業者はひとつではない

「○○リフォームで依頼した外壁工事が良かった」など、知人の紹介で工事を検討する人もいるかもしれません。しかし、リフォーム業者の場合、依頼する下請け業者が必ずしも同じとは限りません。

「比較的安く請け負ってくれるA社」「工事の質が高いB社」「外壁工事の歴史が浅いC社」など、下請け業者の特色はそれぞれ異なるでしょう。どの会社に依頼するかは客側では分からないため、下請け業者が請け負ってくれる金額によっては、見積もり額が高くなる、または、工事完了後の質がそれほどではない…といったことが起こりえます。

いくつかの業者を検討することが大事

中間マージンや専門性の高さから考えると「塗装業者がいいのかな」という考えになるかもしれません。外壁塗装工事には、結構お金がかかるので、「費用を抑えたい」コスト重視の方には、中間マージンがかからない点は魅力だろうと思います。ただ「塗装業者=コストが安い」とは必ずしも言いきれないのも事実です。

外壁の塗装面積、補修すべき状況、使用する塗料のグレードなど、提案内容が違えば、各業者で見積金額はかなり違ってくると思います。そのため、複数の業者に見積もりを依頼し金額を比較してみるのも「安く」抑えるコツになります。場合によっては数十万円の違いになることもあるでしょう。見積もりを比較するときには「金額」だけでなく、その内容にもしっかり目を通してください。

また、過去の実績は必ず確認するようにしましょう。専門性の高さをアピールしていても、最近立ち上げたばかりの歴史が浅い業者だと工事の質があまりよくないこともあります。

外壁塗装は、それぞれの外壁の状況に合わせて、柔軟に対応できる豊富な知識と経験が重要です。塗装業者、リフォーム業者、どちらであっても状況に合せた提案をしてくれる業者を選ぶようにすべきでしょう。そのため、過去の実績が多ければ多いほど安心感が増します。実績が少ない「塗装業者」よりは、実績が多い「リフォーム業者」の方が工事の満足度が高いこともあるのです。

まとめ

それぞれの業者の特徴をまとめてみました。「安いところに依頼したい」というのが多くの人の本音だと思います。

しかし、安さだけを比較すると専門性に欠けたり、実績の少なさから品質が悪くなる可能性もあります。また、専門業者は中間マージンがかからずお得な感じもしますが、実績がそれほどないケースもあるかもしれません。

専門業者、リフォーム業者のどちらに依頼するにしても、いくつかの会社に見積りを依頼し、過去の実績や見積書の分かりやすさ、そして担当者との相性を確認することも大切なことなのです。

 

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