屋根の塗装をDIYで行う人必見!安全・手順・足場について解説します

屋根の塗装をDIYで行う人必見!安全・手順・足場について解説します

屋根塗装のDIYは一にも二にも準備から

最近は家のリフォームを自分で楽しみながらやってしまう、いわゆるDIYする人が増えましたね。うれしいことです。家も生き物ですから、手をかけた分だけ応えてくれます。業者に依頼するより安くて済むのも魅力です。

そんなブームの影響でしょうが、屋根も自分で塗っちまおう、と考える人も少なからずいらっしゃいます。私も大工の端くれですから、職業的には困ったことなんですが、やれることは自分でやってもらった方が、やれることとやれないことの違いをはっきり理解してもらって、業者のありがたみを知ってもらえるという意味では、むしろ歓迎すべき風潮だろうと思っております。

で、屋根塗装のDIYですが、これはまさに、やれることやれないことの境界線に位置するような作業ですね。よほど腕に覚えがある人じゃないとおすすめできないし、逆にこれができる人は、DIYでもかなり高ランクの人だと言えるでしょう。

室内のリフォームと違って、屋根に上がることは、常に危険と隣りあわせであるという認識をまずはしっかりと持っていただきたい。その上で、トラブルを未然に防ぐための準備を、しつこいぐらい徹底的にやることです。

なので今回は、屋根を自分で塗装するというチャレンジャーに向けて、知っておいてほしいポイントを解説していきます。

DIYで屋根塗装。何が必要か。

以下、ジャンル別に準備する物を紹介していきます。

安全のためのアイテム

危険防止の「安全ベルト(命綱)」

屋根って高いんです。下からはそう見えなくても、棟に近づくほど足がすくみます。プロでも足を滑らせたりバランスを崩すことはあります。そうした場合の備えとして、安全ベルトは必ず用意しましょう。命を守るまさしく命綱です。

胴に巻きつけるタイプ、肩を含めた上半身と腰、腿の周辺にハーネスとして巻きつけるタイプがあります。万一の時に外れないものを、確認してから準備するようにしましょう。

転落防止に「滑りにくい作業靴」

これも必須です。滑ったりつまずいたり踏み外したり、アクシデントは足回りから起こることがほとんどです。滑りにくい靴を用意してください。

頭を守る「ヘルメット」

屋根の上で転んだり、万一落ちた時に頭部を守ってくれます。

高所作業を安全にする「足場」

屋根塗装業者は、基本的に足場をかけて作業します。足場の設置は、作業者の落下防止だけでなく、周囲に塗料を飛び散らせない効果もあります。

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でも説明しましたが、足場の設置を業者に依頼した場合、相場は10万〜20万円ほどかかります。

塗装用のアイテム

汚れの除去に「ほうき」と「ぞうきん」

屋根が汚れていると塗料が定着しません。砂やホコリ程度ならほうきで掃除できますが、付着してしまっているものはぞうきんなどでしっかり取り除きましょう。

塗装に使う「刷毛」と「ローラー」

広い範囲はローラー、細かい部分は刷毛で塗り分けます。

塗装に使用する「塗料(ペンキ)」

プロは、「下塗り・中塗り・上塗り」という工程ごとに違う塗料を使いますが、それは技術があってこそ使いこなせるものなので、DIYであれば家庭用の塗料で十分です。ホームセンターなどで購入できますが、種類がたくさんあるので、屋根の素材に合ったものを吟味して選びましょう。

汚れを徹底的に除去するなら「高圧洗浄機」

最近の高圧洗浄機は家庭用でも十分な水圧がありますから、屋根の汚れやコケなどをとことん落としたい場合は持って上がりましょう。汚れがひどい屋根などは、高圧洗浄気をかけただけで見違えるようにきれいになります。延長ホースや延長コードなども忘れずに準備しておきましょう。

屋根塗装の一般的な手順について

屋根の色がはげてきたから上からペンキを塗っとこう、という考え方は、大雑把に言えば合ってますが、大工的にはNGです。塗料は素材の上に付着させるものだという原則を分かっていないからです。時間をかけたくないからと、必要な工程を飛ばしてしまう方がいらっしゃいますが、ほとんどの場合、かえって手間が多くかかってしまいます。

ここからは、必要な手順を順を追って解説していきます。屋根の種類によって多少の違いはありますが、DIYでの一般的な、共通する部分が以下でお分かりいただけると思います。

屋根の洗浄をする

屋根は、常に雨風にさらされていますから、いろいろな汚れが付着しています。砂や泥、コケ、鳥のフンなどです。それらが残った状態で塗料を塗っても、塗料と素材の間に不純物が入りますから、しっかりと付着しません。ブラシや雑巾などで拭くのもいいですが、できれば水でしっかり洗い落とすことをおすすめします。家庭用で十分なので、高圧洗浄気を使うのがベストです。細かな汚れまできれいに落とせます。

高圧洗浄機を使う場合の注意点としては、足元が濡れて滑りやすくなりますし、水の向く先に集中しているので、ホースやコードが足にからまって転倒するケースが目立ちます。足元にも常に意識を向けておくようにしてください。

養生をする

塗らない場所に養生シートを貼り、塗料が付着しないように覆います。

劣化している箇所の補修をする

屋根はなかなかチェックできないので、知らないうちに劣化が進んでいる場合があります。掃除や洗浄をしていて気づいた箇所を、塗装の前に修繕しておきましょう。金属素材の屋根はサビやすいので、ヤスリで取り除いておくことが重要です。穴の空いている箇所を見つけたら、しっかりと補修してふさいでおきましょう。

塗料を塗る

プロの施工用と違って、DIY用の塗料は扱いやすいようになっていますが、塗る前に注意事項をよく読んで分量などを間違えないようにしましょう。

コストを削減しようと薄めて塗る人がいますが、防水という屋根本来の役割を果たせなくなっては元も子もありません。用量用法を守るようにしましょう。

屋根塗装のDIY 覚えておきたい注意点

プロの場合は最初に頭に叩き込まれることですが、皆さんの場合、厳しいけれども愛情いっぱいの先輩はいないでしょうから、私が代わりに、屋根の上で作業する際の注意点を念押ししておこうと思います。事故が起きてしまってからでは遅いので、耳が痛くてもしっかり聞いてくださいね。

危険だという意識を常に持つ

屋根作業にまつわる事故の大半は、慣れてきた頃に起こります。そういう意味では慣れ、つまり油断とか過信というのが、一番の注意点と言えるでしょう。

DIYで屋根を塗ろうと考えるぐらいですから、きっと皆さん高い所が平気なのでしょう。しかし、なんとかは高い所を好むと言います。私にも経験がありますが、屋根の上に登ると、見慣れた景色が違って見えますし、特に男性の場合は、楽しくなって気持ちがうわずるんですね。極端に言うと、周りを見下ろして、天下を取ったような気気持ちになってしまう。車のハンドルを握ると人格が変わる人がいるように、屋根に登ると変わる人がいます。

高い所に登ることが心理面に及ぼす影響、そこまで理解して常に平常心でいられる人は立派です、一流の大工になる素質があります。しかしそうでない人は、高さに対して怖さを忘れないようにしてください。恐怖心を忘れなければ、行動は慎重になります。大工が無口なのは、もともとの性格ではありませえん。私のようなおしゃべりもたくさんいます。常に危険と隣り合わせの現場で働いていて、怖さを知っているから、慎重なんです。ちょっとした変化や違和感にも気づきます。道具を研ぐように、神経も研ぎ澄まされているんですね。

皆さんもどうかどうか、怪我なく作業を終えてください。自分の手で我が家の屋根を塗りなおす。とても立派なことですから、どうか最後までやり遂げてください。

塗装作業はすぐに終わるものではない

これまでに書いてきた通り、屋根塗装は「塗る」という作業だけでは済みません。塗り始めるまでの段取りや準備にも結構な時間がかかります。慣れないことも多く、屋根の上なのに壁にぶつかることもあるでしょう。クロに頼んでも時間はかかります。まして皆さんはシロですから、長期戦も覚悟して、余裕のある日程を組んで作業を進めるようにしてください。

再塗装のスパンが短い可能性も

分量を守り、正しい工程で塗装をしても、プロと比較すれば仕上がりが劣るのも無理はありません。見た目では分からなくても、案外劣化が早く、次の塗装までのスパンが短くなってしまう可能性があります。というか、ほとんどの場合そうなります。ここまで書いてきてなんですが、費用をかけてでもプロに任せ、耐用年数を長くするというのも一つの手です。ですので、費用面のみの理由でDIYを選ぶというのは、少し違うかもしれませんね。結局高くついたという話をよく聞きます。

まとめ

まとめとしますが、DIYをおすすめできる人というのは、今回塗ってみて、再塗装までのスパンが短くなってしまった、それならば、前回足りなかったものは何なのかと分析し、本を読んだり人から話を聞いてさらに知識を増やし、前回の経験を生かして次はもっとうまく塗ろうとがんばれる、そういう人だと思います。

自分で家を守るというのは根気のいる作業です。それだけに充実感や達成感も得られます。そこまではないかな、という人は、危険性も考慮に入れて、やはり屋根の塗装は業者に任せたほうが良いかもしれません。

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