スタイロフォームとは?優れた断熱性能・加工のしやすさや具体的な使い方を解説

  • 2021.06.04
  • DIY
スタイロフォームとは?優れた断熱性能・加工のしやすさや具体的な使い方を解説

「スタイロフォーム」という断熱材をご存知でしょうか?

家を冬の寒さや夏の暑さから守るためには、断熱性能を欠かすことはできません。

スタイロフォームは断熱性能に優れた素材であり、加工しやすく、安価に手に入れることができます。

今回はスタイロフォームの特徴やさまざまな使い方について解説します。

スタイロフォームとは

「スタイロフォーム」は、ポリスチレン樹脂を原料とした発泡体の断熱材です。

スタイロフォームとは商品名であり、一般名称は「押出し発泡ポリスチレン」と言います。

主に建物の壁、床下、ユニット下、屋根の断熱材として使用されています。

発泡体なのでカッターなどで切ったり、手でちぎったりして使うことができます。

発泡スチロールと混同されやすいのですが、発泡スチロールが細かい粒子を集めて形成した「ビーズ法発泡ポリスチレン」であるのに対し、スタイロフォームは1枚の樹脂を発泡させた製品です。

スタイロフォームの特徴

スタイロフォームには次のような特徴があります。

  • 断熱性が非常に高い
  • 水を吸収しない
  • 耐久性が高い
  • 加工しやすい
  • 防音性能に乏しい

それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

断熱性が非常に高い

スタイロフォームの最大の特徴は、断熱性が非常に高いことです。

断熱材は熱伝導率が低いほど断熱性能が優れていることを示します。

発泡スチロールが0.034~0.041、高性能グラスウール断熱材が熱伝導率0.032~0.043であるのに対し、スタイロフォームの熱伝導率は0.022です。

冬の寒さはもちろん、夏の暑さにも有効で、室内の温度を一定に保つことで冷暖房のエネルギー消費を抑える効果に期待できます。

水を吸収しない

スタイロフォームは完全密閉状態の気泡でできています。

長時間、水につけていても表面に水分が付着する程度で、ほとんど水を吸収しません。

もちろん、膨潤、軟化、変形、変質もありません。

断熱材は熱伝導率が低いほど断熱性能が優れていることを示します。

耐久性が高い

スタイロフォームはメーカー調べで、施工してから20年が経過しても断熱効果を発揮しているといった報告があります。

耐久性が高い理由のひとつが、耐水性が高く、カビなどの繁殖を防ぐことが挙げられます。

加工しやすい

前述したように、スタイロフォオームはカッターナイフで切ったり、手でちぎったりすることができます。

施工したい場所にサイズを合わせてカットができるため、DIYにもおすすめの断熱材です。

防音性能に乏しい

スタイロフォームのデメリットを1つ挙げるとすれば、防音性能に乏しいことです。

スタイロフォーム単体では防音効果がないため、石膏ボードと組み合わせて施工することをおすすめします。

スタイロフォームの使い方

スタイロフォームの具体的な使い方を紹介します。

断熱材として

スタイロフォームは主に断熱材として使用されます。

加工しやすい特徴も相まって、基礎や床、壁や天井など、どこにでも使用でき、家の構造や施工方法に合わせて自由に使用できます。

隙間に合わせてぴったり施工できるため、断熱性と気密性が向上、高断熱高気密の住宅にすることができます。

DIYの材料として

スタイロフォームの加工のしやすさを活かして、DIYに利用する方法もあります。

メーカーによっては、高性能住宅用や冷蔵・冷凍庫用の製品もあるので、「シリコンシーリング」という接着剤を使えば、スチールラックなどと合わせて簡単な冷蔵庫・冷温庫も作ることができます。

また、温度を一定に保ちたいペット用のゲージや水槽、植物用の簡易ハウスなどをDIYで作るときにも役立ちます。

まとめ

スタイロフォームの特徴や使い方について解説しました。

スタイロフォームはホームセンターや通販サイトでも販売されており、サイズや厚さなど用途に合わせて選ぶことができます。

加工しやすく軽量なため、DIY初心者の方にもおすすめです。

これから新築を建てる方や、リフォーム・リノベーションを検討中の方にもおすすめですので、ぜひスタイロフォームの特徴を知って活用してみてください。

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