電気工事をともなうDIYに必須な「第二種電気工事士」とは?資格の取得方法を解説

  • 2021.05.10
  • DIY
電気工事をともなうDIYに必須な「第二種電気工事士」とは?資格の取得方法を解説

自宅にスマホやパソコン、電化製品が増えたために、コンセントの差し口を増やしたり、コンセントを増設したりするリフォームを検討されている方は多いかと思います。

電気工事を伴うリフォームは専門業者に依頼するのがもっとも手軽ですが、第二種電気工事士という資格を取得すれば、自宅の電気工事をDIYで行なうことができます。

今回は電気工事をともなう自宅のリフォームをDIYで行いたい方に、第二種電気工事士の取得方法や工事可能な範囲について解説します。

電気を扱うDIYは危険!

イスや棚を作るDIYと違い、電気工事は感電や漏電などの危険が伴います。

配線を扱うようなDIYを行なうには、「第二種電気工事士」という資格が必要となります。

たとえば、コンセントカバーの交換や36V以下のインターホンの配線・火災感知器の交換は資格なしでもできますが、コンセントやスイッチの取り付け・取り外しは有資格者でなければ工事できません。

では、第二種電気工事士とはどのような資格であり、どのような方法で取得できるのでしょうか?

第二種電気工事士とは

電気工事の作業に関する専門的な知識と技能を有する者に与えられる国家資格が「電気工事士」です。

電気工事士の資格には第一種と第二種があり、以下のように工事可能な範囲が異なります。

第一種 第二種の工事範囲に加え、最大電力500kW未満の中小工場、ビル、高圧受電の商店等の電気工事ができる
第二種 一般の住宅や小規模商店、600V以下で受電する電気設備等の工事ができる

自宅のコンセントの増設やスイッチの取替など、電気工事をDIYで行いたい方は第二種電気工事士の取得を目指しましょう。

第二種電気工事士の取得方法

電気工事士の資格試験は、第一種も第二種もマークシート式の四択問題が出題される筆記試験と、実技による技能試験との二段階です。

受験希望者は「財団法人電気技術者試験センター」にインターネットもしくは郵便で申込みます。

新規受験希望者は5月下旬に実施される筆記試験を受験した後、合格者のみが7月中旬に実施される技能試験を受験します。

ここでは、第二種電気工事士の取得方法について解説します。

筆記試験

全50問100点満点で出題され、そのうち6割正解の60点以上が合格ラインです。

筆記試験では、たとえば以下のような問題が出題されます。

A,B2本の同材質の銅線がある。Aは直径1.6 mm,長さ100mm,Bは直径3.2mm,長さ50mである。Aの抵抗はBの抵抗の何倍か。

引用:令和2年度下記第二種筆記試験

過去に出題された問題がそのまま出題されるケースもあるため、市販の参考書や問題集を解きつつ、過去問にもチャレンジすることが合格への近道と言えるでしょう。

なお、電気技術者試験センターのホームページには、過去3年分の問題が公開されています。

技能試験

筆記試験に合格したら、続いて技能試験を受験することになります。

技能試験の問題数は1問のみで、試験官より支給された配線図をもとに、実際に配線作業などを行います。

また、配線作業は指定された工具を持参する必要があるため、あらかじめ一式を揃えておきましょう。

問題については、13問の候補問題が前もって公表され、実際の試験では候補問題の中から1問を選出して出題されます。

配線作業に欠陥がなければ合格ですが、配線図と異なる配線だったり、未完成だったりする場合は、欠陥があるとみなされ不合格となります。

第二種電気工事士の有資格者ができること

第二種電気工事士の資格を取得した有資格者は、自宅や小規模店舗の配線やスイッチ、コンセントの設置・撤去工事を自分の手で行うことができます。

たとえば、コンセントの増設、電線やケーブル、コード類をダクトに収める作業、コンセントの電圧変更、部屋に換気扇を設置する作業なども可能です。

DIYで自分の好きなようにリフォームを行うことができ、なおかつ本来であれば専門業者に依頼する工事も自分の手で行うことができるため、リフォームのコストを節約することもできます。

まとめ

電気工事をともなう自宅のリフォームをDIYで行いたい方に、第二種電気工事士の取得方法や工事可能な範囲について解説しました。

資格試験の筆記試験・技能試験は、電気技術者試験センターのホームページにて過去問が公開されており、また技能試験に関しては出題候補問題が事前に公表されているため、勉強がしやすくなっています。

第二種電気工事士は国家資格のひとつではあるものの、比較的取得しやすい資格であり、電気について知識や経験がない人でも、1ヶ月ほど集中して勉強すれば合格も難しくありません。

自宅での電気工事にチャレンジしたい方は、ぜひ第二種電気工事士の勉強を始めてみましょう。

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