騒音対策のためのベストな防音工事とは?目的別のリフォームの方法と費用の相場を解説

騒音対策のためのベストな防音工事とは?目的別のリフォームの方法と費用の相場を解説

お部屋の防音工事は、防音が必要な場所に適切な防音工事を行うことが重要です。

騒音と一口に言っても、屋外からの騒音や子どもやペットの立てる音、楽器やテレビの音など、さまざまなケースが考えられます。

今回は、目的別の適切な防音工事の方法と費用の相場について解説します。

窓の防音工事|屋外からの騒音

自宅が道路沿いにある、踏切に近いといった場合、屋外からの騒音が気になります。屋外からの騒音対策には、窓の防音リフォームがおすすめです。

窓の防音リフォームには、以下の2つの方法が考えられます。

防音リフォームの方法 費用の相場
二重窓(内窓の取り付け)にする 8万円~15万円/1ヶ所
ペアガラス(複層ガラス)にする 5万円~15万円/1ヶ所

二重窓(内窓の取り付け)にする

二重窓は、既存の窓ガラスに内窓を取り付けるリフォームです。

外窓と内窓との間に空間ができることによって気密性が高まり、屋外からの騒音を遮ります。また、断熱性能も向上するため、結露やカビ対策になるほか、夏場や冬場の冷暖房効率もアップします。

取り付ける窓が高性能な場合は、リフォームの費用がさらに高額となる場合もあります。

ペアガラス(複層ガラス)にする

ペアガラス(複層ガラス)とは、ガラスとガラスの間に空間を設けることにより、高い防音効果と断熱効果を発揮する窓ガラスのことです。

遮音性は二重窓には及びませんが、二重窓のリフォームにペアガラスを使用することでより高い防音効果に期待できます。

ガラスのみを交換する場合は1ヶ所あたり5万円程度、ガラスとサッシを交換する場合は10万円~15万円程度かかります。

床・壁の防音工事|室内の生活音

自宅がマンションやアパートなど集合住宅で、なかでも小さなお子さんがいるご家庭は、生活音が近隣トラブルにつながる可能性もあります。

お隣や階下への生活音が響かないようにするには、壁の防音リフォームや防音性能の高い床材への交換がおすすめです。

床・壁の防音リフォームは、以下の3つの方法が挙げられます。

防音リフォームの方法 費用の相場
壁に吸音材を入れる 18万円~25万円/6畳の部屋
壁の換気口を防音仕様のものに交換する 5,000円程度/1ヶ所
床を防音効果の高い床材に張り替える 7,000円~1万円/1㎡(6畳の場合は7万円~10万円)

壁に吸音材を入れる

壁の防音効果を高めるリフォームには、壁の内部に吸音材を入れる方法があります。

自宅の全ての壁に防音を施さずとも、自宅とお隣を隔てる戸境壁や、リビング・寝室など生活音が気になる部屋の壁を対策すれば、十分に緩和されます。

さらに、吸音材と遮音シートを併用すれば、さらに防音効果を高めることができます。

吸音材の防音効果が高性能になるほど、費用が高くなります。

壁の換気口を防音仕様のものに交換する

壁に空いた換気口も、生活音が外に漏れてしまう原因のひとつです。

吸音材を入れるリフォームほどではありませんが、換気口にサイレンサーと呼ばれる防音性能のあるクッションをはめ込むことでも、一定の防音効果が上げられます。

サイレンサーの本体価格は高くても5,000円程度で、DIYでも施工可能なため、簡単かつ安価に防音対策ができます。

床を防音効果の高い床材に張り替える

フローリングや寝室の床材を防音効果の高いものに張り替えると、階下に生活音が響くことを避けられます。

防音性能のある複合フローリングは、1㎡あたり7,000円~1万円、6畳の居室の場合で7万円~10万円で張り替えができます。

なお、無垢フローリングには防音効果がほとんどないので注意が必要です。

防音室を作る防音工事|楽器の音漏れを遮断

自宅で楽器を演奏したい場合や、音響にこだわったルームシアターを作りたい場合は、本格的な防音室の設置が必要となるでしょう。

リフォームで防音室を設置する場合、リフォームの方法と費用の相場はおおむね以下のとおりです。

リフォームの方法 費用の相場
既存の部屋を防音室にする 250万円~400万円/6畳
組み立て式の防音室を設置する 50万円~200万円

なお、リフォームする部屋が広い場合や防音性能の高い素材を使う場合は費用が高くなります。

既存の部屋を防音室にする

既存の部屋全体の防音効果を高め、防音室にするリフォームです。

演奏する楽器の種類、音量などにもよりますが、防音室は遮音性・防音性の高い壁で部屋を囲い、空気の振動が外に漏れないように施工します。

防音室に鉄骨や鉄筋を使用する場合は6畳あたり250万円~400万円の費用がかかります。建物が木造の場合は音が外に漏れやすいため、鉄骨造に比べて施工費用が高くなります。

さらに、「低音であるほど反射も吸収もされにくい」という性質があるため、ドラムなどの打楽器を演奏したい場合は、防音室のリフォームに500万円以上がかかることもあります。

組み立て式の防音室を設置する

既存の部屋に組み立て式の防音室を設置して騒音対策とする方法もあります。

組み立て式の防音室は通販サイトなどで販売されており、使用する楽器やサイズ、音量に合ったものを選びます。

ただし、本格的な防音室を作るよりも施工にかかる費用を抑えられるものの、部屋が狭くなってしまうというデメリットもあります。

まとめ

自宅の防音工事に関して、目的別のリフォームの方法と費用の相場を解説しました。

屋外からの騒音や室内の生活音、趣味の楽器や映画など、目的に合った防音工事でしっかりと対策をしましょう。

防音リフォームを検討する際は、専門業者に現地調査を依頼して、どの程度の防音工事が必要なのか、しっかりとアドバイスを受けることをおすすめします。

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