店舗やオフィスの内装工事の見積りは、内装業者によってやり方や書き方が異なるため、素人にはなかなか判断が難しいものです。
しかし、内装業者には悪質な業者が紛れていないとも限らないため、見積もりのやり方や内訳の見方をおぼえ、工事や契約のトラブルを回避しましょう。
今回は店舗・オフィスの内装工事の見積もりを依頼するやり方・内訳の見方を解説します。
店舗の内装工事を相談~見積もり~契約までの流れ
内装工事について業者に相談してから見積もり提出~契約までの流れは以下のとおりです。
- 内装工事業者を探す
- 打ち合わせ・現地調査
- 見積りやデザイン案の確認・工事業者の選定
- 契約・施工
各プロセスについて詳しく見ていきましょう。
内装工事業者を探す|ステップ1
内装工事の予算や要望、条件に合う内装工事業者を探すところからはじめます。
業者選びは内装工事の成否のカギを握るため、1社にだけにしぼりこむのではなく、気になる業者を2〜3社程度ピックアップすることをおすすめします。
また、この後「相見積もり」をすることも考慮して、内装工事の予算、要望、条件を整理しておきましょう。
打ち合わせ・現地調査|ステップ2
メール・電話等で、店舗の広さや使用目的などを業者と打ち合わせします。現場の写真や図面等があれば打ち合わせがスムーズです。
さらに、要望や条件を業者に伝えて、見積りを依頼します。
工事業者はヒアリングした内容をもとに、実際に現地調査で構造や設備を確認した上で、見積りやデザイン案を作成します。
見積りやデザイン案の確認・工事業者の選定|ステップ3
複数の工事業者からあがってきた見積もりやデザイン案を比較検討して、もっとも自社の要望・条件に合う業者を選びます。
予算の範囲内かどうかはもちろん、家具や備品の見積もりも一緒に取ることができるか、電気工事やOA関連工事も一括で依頼できるかなど、多角的に判断しましょう。
依頼する業者が決まったら、見積もりやデザイン案を詳細にチェックして、修正や変更の依頼をします。疑問点や気になる点は、できるだけ現場で打ち合わせをする方が確実です。
とくに店舗やオフィスの内装工事はオープン日という絶対的なスケジュールがあるため、後期についてもしっかりと確認しておきます。
契約・施工|ステップ4
工事業者から修正・変更を加えた最終的な見積もりが提出されます。しっかりと確認して、納得できれば契約・施工に進みます。
内装工事の見積書の見方
内装業者から提出される見積書には、一見すると何の工事を示しているのかわかりづらい項目があります。
内装工事の見積書の内訳をまとめると、おおよそ以下の通りです。
見積もりの内訳 | 工事の内容 |
仮設工事 | 足場・養生・仮設電気・仮設水道など、工事をスムーズに進行するための準備 |
軽鉄工事 | 壁や天井を支えるための骨組みの設置 |
内装仕上げ工事 | 天井や壁のクロス貼り、床のタイル、カーペットなどの工事を含む内装の仕上げ |
建具工事 | ドアや窓などの建具を取り付ける工事 |
パーテーション工事 | 間仕切り、パーテーションの設置 |
電気設備工事 | 電気を使用するための配線や設備の取り付け工事 |
空調換気設備工事 | エアコンなどの空調設備を設置する工事 |
給排水設備工事 | 厨房や洗面所など水回りの給水・排水管の工事 |
サイン工事 | 店舗の店名や広告をピーアールする看板工事 |
その他諸経費 | 現場管理費(人件費・交通費・通信費など)、一般管理費(工事業者の事務所経費など)を含む工事に必要な諸経費 |
店舗・オフィスが居抜き物件か、スケルトン物件かで、工事の内訳や費用が異なります。
居抜き物件は前テナントの内装を活用することで、一部の工事が省略されます。
内装工事にかかる費用はこちらの記事もご参照ください。
まとめ
店舗・オフィスの内装工事の見積もりのやり方、見積書の内訳について解説しました。
内装工事は専門的な事が多く、どうしても業者に任せがちにしてしまいますが、悪質な業者に騙されないようにするためにも、ある程度の知識が必要です。
ぜひ本記事を参考に、見積もりを依頼するまでやり方、内訳の見方を身につけましょう。
さらに、自社の要望にかなった内装工事をするためにも、内装工事の際は業者2~3社に依頼して「相見積もり」で予算や工事内容を比較検討されることをおすすめします。