内装工事とは?工事内容・費用相場・工事期間・業者選びのポイントについて解説

内装工事とは?工事内容・費用相場・工事期間・業者選びのポイントについて解説

内装工事は、店舗の新規出店やオフィス開設にあたり、開業資金全体の50%近くを占める重要なプロセスです。

しかし、初めて開業される方にとっては、内装工事がどのような内容の工事で、費用や期間はどれくらいかかるのか、どんな業者に依頼すればよいのか、判断するのが難しいのではないでしょうか?

今回は、そのような開店や開業を目指す方の疑問に応えるため、工事内容や費用相場、工事期間、さらには業者選びのポイントについて解説します。

内装工事とは

内装工事とは、建物内部の壁、床、天井の仕上げ工事の総称です。

店舗・オフィスの場合は、水道・電気・ガスなどの設備工事も合わせて内装工事と呼ぶこともあります。

内装工事の内容

たとえば、スケルトン状態の飲食店の内装工事では、一般的に次のような工事が行われます。

仮設工事・・・内装工事をスムーズに進行するための準備や一時的な施設・設備のこと。

解体工事・・・建物内部をコンクリートの打ちっぱなしのスケルトン状態に戻すこと。居抜き物件の場合は省略。

ボード工事(木工造作工事)・・・壁や天井の軽量鉄骨(LGS)・木製の下地に石膏ボードやコンパネを貼っていく工事。

クロス工事・・・石膏ボードやコンパネなどの上に壁紙(クロス)を貼る工事。

建具工事・・・建具(ドア・窓)を取付ける工事。

塗装工事・・・壁や天井、建具などに塗装を施す工事。

左官工事・・・壁や床を、モルタル・珪藻土などの自然素材や、アクリル系塗り壁材などで仕上げていく工事。

電気工事・・・建物内外で電気を使用するための配線や設置を行う工事。

給排水工事・・・建物内外での給水・給湯・排水設備、給排水の浄化装置を設置する工事。

空調設備工事・・・エアコンなどの空調設備の設置を行う。

換気設備工事・・・建物内外の外気と内気を入れ換えを行う設備の設置。

衛生設備工事・・・洗面台・トイレ・浴槽など衛生器具を設置する工事。

内装仕上げ工事・・・木材・石材・ビニール材などを用いて、壁や床を最終仕上げする工事。

サイン(看板)工事・・・店名や広告をピーアールする看板工事。

家具工事・・・現場の寸法に合わせ、工場で家具を製作し、設置する工事。

居抜き物件の場合は、内装工事のほとんどを省略することができるため、工事費用が安く、工期も短くて済みます。

内装工事の費用相場

内装工事にかかる費用は、居抜き物件かスケルトン物件か、店舗かオフィスか、業種・業態など、さまざまな要素で変動します。

費用相場は、建物の種類を問わず、基本的に1坪あたりの単価で考えます。

店舗やオフィスの坪単価の相場は、20万円~60万円がもっとも多く、内装のデザインにこだわれば80万円を超えることもあります。

たとえば、飲食店の居抜き物件の内装工事は坪単価20万円前後、スケルトン物件の場合は坪単価60万円前後となります。仮に10坪の居抜き物件をカフェに改装する場合を考えると、内装工事にかかる費用は200万円~300万円前後が相場となるでしょう。

内装工事にかかる期間

内装工事は「計画」と「施工」の2つに分けられます。

一般的な規模(約20坪程度)の物件であれば、計画で1月程度、「工事」に関しては1~2ヶ月かかることを想定しておきましょう。

居抜き物件であれば工事完了までの期間は短く、スケルトン物件であれば長くなります。

物件選定から始めて最低でも3ヶ月は必要となるため、オープン日から逆算して物件探しやコンセプト設定などの準備を進めていく必要があります。

内装工事を依頼するには

内装工事を請け負う業者は、主に以下の3つの業者に分類されます。

  • デザイン設計会社
  • 施工管理会社
  • 内装工事専門業者

それぞれの業者の特徴について、詳しく見ていきましょう。

デザイン設計会社

デザイン設計会社は、デザイナーがデザイン設計と設計監理を行う専門業者で、施工自体は行いません。

デザイナーが設計通りに工事が進行しているかを監理するため、内装のデザインにこだわりたい場合や、より完成度の高い仕上がりにしたい場合に依頼すると良いでしょう。

ただし、デザイン決定後に施工業者を選んで着工となるため、一括で依頼するよりも時間がかかります。

施工管理会社

施工管理会社は、設計から施工までを一括で行う専門業者です。

打ち合わせから工事完了までの期間が短くなるため、開業までスムーズに進行でき、なおかつデザイン料は工事費用に含まれるため、コストを抑えることができます。

ただし、自社で職人を抱えていない場合は、下請けの内装工事専門業者や職人へ依頼するため、工務店へ直接依頼するよりも費用がかかります。

内装工事専門業者

内装工事専門業者は、現場で内装工事を行う工務店、あるいは職人たちのことです。

施工管理会社の指示に従い、電気、ガス、塗装、解体など、内装工事にかかるさまざまな作業を専門的に行います。

デザイナーがおらず、提案にも力を入れていませんが、専門業者に直接内装工事を依頼すれば、コストを抑えることができます。

まとめ

内装工事は出店に占める費用の中でも非常に大きな割合を占め、業種によっては、内装工事の成果が、従業員のモチベーションや売上にも関わります。

しっかりとした出店計画を立てた上で、実績が豊富な内装工事業者に依頼しましょう。

可能な限り、2~3社に見積もりを依頼して、予算とコンセプトに合ったデザイン設計会社、施工業者、内装工事専門業者を選ぶことが大切です。

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