フローリングとはどんな床材か?複合材と無垢材の費用やメリット・デメリットを解説

フローリングとはどんな床材か?複合材と無垢材の費用やメリット・デメリットを解説

フローリングは、天然の無垢材や、さまざま木材を張り合わせた複合材を使用した床材のことを指します。

1980年代ごろの住宅の洋室化に合わせて、従来使用されていた畳に変わり、フローリングを使用する家が増えています。

今回はフローリングの「複合材」と「無垢材」の2種類について、特徴や費用、メリット・デメリットを解説します。

フローリングの2つの種類

フローリングとは、木材を使用した床板のことを指し、合板の表面に天然木の薄板を貼り付けた「複合材(合板材)フローリング」と、天然木を100%使用した「無垢材フローリング」の2種類があります。

近年の床材は、材料費が安く、変形・伸縮の少ない複合フローリングが主流です。

複合材フローリングと無垢材フローリングには、それぞれメリット・デメリットがありますので、両方の特徴を理解してライフスタイルに合った床材を選びましょう。

近年主流の床材「複合材(合板材)フローリング」

複合材(合板材)とは、複数の木材を接着剤で張り合わせた合板の表面に、天然木の化粧材を張りつけた床材のことです。

複合材フローリングは、表面の化粧材によって「挽き板」と「突き板」と「シート」の3つのグレードに分けられます。

グレード 特徴
挽き板 最もグレードが高い化粧板。天然木をのこぎりで2ミリメートル程度の厚さに挽いたものを使用しており、厚みがあって無垢材と同じ質感がある。
突き板 挽き板の次にグレードが高い化粧板。天然木をナイフで0.3~1ミリメートル程度の厚さに突いた(スライスした)もの使用しており、手頃な価格で天然木の風合いが感じられる。
シート 樹脂や紙などに木目のデザインをプリントしたシートを合板に貼り合わせたもの。天然木の風合いはないが安価。

「施工費用」をはじめとして、「木の質感」「手入れや補修のしやすさ」「安定性」「耐傷性」など、それぞれの種類によって特性が異なります。

複合材フローリングの費用相場

複合フローリング費用は、材料費+施工費で1平米あたり7,000~2万円が相場です。

価格帯は先ほど説明したグレード、板の厚み、仕上げ方法などで変動します。

たとえば、天然木の風合いに近い「挽き板」や、表面に傷を防止するコーティングを施したもの、メンテナンスフリー仕様の商品は、材料費が高くなります。

複合材フローリングのメリット

複合材フローリングは木目や色などのデザインが豊富で、耐水性や耐傷性、防音効果など機能性が高い床材もあります。

また、天然木と比べて品質や仕上がりが安定しているため、施工にかかるコストも比較的安価で済みます。

最低限の機能を持った安価なものから、高機能で天然木に使い風合いものものまで、幅広い価格帯から予算に合ったものを選ぶことができます。

複合材フローリングのデメリット

デメリットとしては、無垢材に比べて踏み心地が硬く、室内の湿度の変動を抑える調湿効果がないことが挙げられます。

コスト面では、比較的安価な複合材フローリングも、天然木に近い風合いで機能性の高い床材となると、材料費が高くなります。

天然木100%の「無垢材フローリング」

無垢材フローリングは、オーク、パイン、ヒノキなどの丸太から切り出したままの天然木を使用した床材です。

天然木ならではの肌触りや温かみが感じられ、室内の湿度を調節する調湿効果があります。

丸太から切り出したままの木材を使用するため、品質にばらつきがあるものの、木材一つ一つの表情が豊かなのが特徴です。

無垢材フローリングとして使用される木材は、主に以下の3種類です。

種類 特徴
オーク(ナラ) 代表的な無垢材です。独特な重厚感があり、耐久性に優れています。
パイン(マツ) 踏み心地が良く、特徴的な木目から、床材として人気です。経年変化によるビンテージ感が味わえます。
ヒノキ 強度や耐久性に優れ、独特の香りが人気の高い床材です。他の無垢材に比べて、季節ごとの価格の変動が激しいという面があります。

無垢材フローリングの費用相場

無垢材フローリングの費用は、木材の種類、木目、節の有無によって変動します。

基本的に木目が美しく、節がないほど材料費が高くなります。

たとえば、代表的な無垢材のオークを使用した場合、1平米あたり13,000~27,000円が相場です。

無垢材フローリングのメリット

無垢材のメリットには、天然木ならではの香りと肌触りを感じられることが挙げられます。

そのほか、室内の湿度を調節する調湿効果があることや、経年で見た目が美しく変化するという特徴もあります。

無垢材フローリングのデメリット

無垢材の持つ調湿効果が快適な空間を作り出す反面、床材が水分を吸収・放出するため、膨張と収縮を繰り返し、フローリングに隙間や反りが生じることがあります。

また、複合材のようにキズを防止する加工がされていないため、表面にはキズがつきやすくなっています。

まとめ

フローリングの複合材と無垢材について、それぞれの特徴や費用、メリット・デメリットを解説しました。

床材のリフォームを検討する際は、機能性やコスト、踏み心地、施工後のお手入れやメンテナンスも視野に入れて、床材の何を重視するのかを明確にした上で、ライフスタイルに合ったものを選びましょう。

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