外壁のリフォームで新しい外壁材にしたいとお考えの方、金属サイディングを採用してみませんか?
金属サイディングは現在の外壁の主流である窯業系サイディングに次ぐ人気があり、スタイリッシュでモダンな外観が実現できるという魅力があります。
今回は外壁リフォームで金属サイディングを選んだ場合の単価やメリット・デメリットを解説いたします。外壁リフォームの具体的な工程や費用相場もまとめているので、ぜひご参考になさってください。
金属サイディングとは
金属サイディングとは、金属製のサイディング外壁材のことです。
柄付けされた金属板に断熱効果のある裏打材によって構成されており、一貫した製造ラインで工場生産されているため仕上がりが均一で、塗装仕上げ不要、軽量で断熱性に優れ、省エネ効果があります。
金属サイディングはガルバリウム鋼板製、アルミニウム合金塗装版板の2種類が主流です。
ガルバリウム鋼板製
金属サイディングの大半は、アルミニウムと亜鉛合金メッキ鋼板から成るガルバリウム鋼板製が占めています。従来の亜鉛めっき鋼板と比べて数倍サビにくいという特徴があります。
アルミニウム合金塗装板
アルミニウム合金塗装板は軽量のアルミニウムが使われていて、建物への負担が少なく地震の揺れに強いという特徴があります。価格はガルバリウム鋼板製よりもやや高めですが、加工のしやすさから好んで取り扱う業者も多いようです。
金属サイディングの単価と工事費用
金属サイディングの材料費の単価相場は、1平米あたり5,000円です。では、外壁を金属サイディングに張り替えるリフォームはどれくらいの費用がかかるのでしょうか?
まず、金属サイディングを張り替えるリフォーム(重ね張り)では、以下の工事が必要となります。
- 仮設工事(足場組立、養生)
- 外壁サイディング工事
- 付帯工事(軒天、破風板などの塗装)
一般的な2階建て20坪の住宅(モルタル壁)の外壁を金属サイディングにリフォームする際にかかる費用は以下のとおりです。
工事 | 単価 | 金額 |
仮設工事 | ||
足場組立 | 710~950円/架平米 | 17万8,000~24万円 |
シート養生 | 350~460円/架平米 | 8万8,000~11万8,000円 |
外壁サイディング工事 | ||
透湿防水シート | 380~510円/平米 | 4万7,000~6万4,000円 |
銅縁張り | 1,500~2,000円/平米 | 19万~25万8,000円 |
土台水切り | 1,600~2,100円/平米 | 5万~6万7,000円 |
金属系サイディング材料費 | 4,300~5,200円/平米 | 56万~69万円 |
サイディング張り | 2,700~3,600円/平米 | 33万~45万円 |
シーリング | 740~1,000円/米 | 26万3,000~35万7,000円 |
付帯工事 | ||
高圧洗浄 | 181~1,300円/平米 | 6,000~8,000円 |
軒天 | 900~1,300円/平米 | 3万~4万4,000円 |
破風板 | 500~700円/米 | 2万5,000~3万7,000円 |
合計 | 212万~280万円 |
金属サイディングのメリット
金属サイディングのメリットをご紹介します。
断熱性に優れる
金属板には断熱性に優れる硬質プラスチックフォームが裏打ちされているため、金属サイディングの外壁は外の気温に影響されにくく、室内の気温を一定に保つことができます。
耐震性に優れる
金属サイディングは窯業系サイディングの4分の1、モルタル外壁の10分の1の重さなので、非常に軽い素材です。軽いぶん建物への負荷が少なくて済むため、地震の揺れの影響が受けにくいというメリットがあります。また、他の外壁材と比べて地震の揺れによる脱落やひび割れ等の心配もありません。
メンテナンスフリー
金属サイディングは他の外壁材と比べて浸水やひび割れの心配がないため、非常に長持ちです。全くメンテナンスが不要というわけではありませんが、金属サイディングのメンテナンス周期は10~15年と非常に長く、「メンテナンスフリー」と評価されています。施工費用に対して維持費を安く済ませることができるため、コストパフォーマンスにも優れています。
工期が短くて済む
金属サイディングは軽量で加工しやすい外壁材なので、施工が簡単という特徴があります。したがって、張替えや重ね張りなどの工事も、比較的短期間で済ませることができます。
モダンなデザインになる
金属サイディングはシンプルでスタイリッシュなデザインなので、家がモダンなデザインになります。現代風の外観にしたい人にとってはベストな外壁材と言えるでしょう。
金属サイディングのデメリット
金属サイディングのデメリットをご紹介します。
サビが発生しやすい
金属サイディングは素材が金属なので錆びやすいというデメリットがあります。サビ防止の塗装が施されていますが、経年劣化で剥げてしまいます。そのため、塗装が剥がれる10~15年を目安にメンテナンスが必要です。
キズが付きやすい
金属サイディングは車のボディーをイメージしてもらうとわかるように、金属なので引っかき傷や擦り傷がつきやすくなっています。キズを放っておくと塗装の劣化につながり、緊急のメンテナンスが必要なる場合があります。
デザインが均一的
金属サイディングは工場で量産されるため仕上がりが均一で、デザインの自由度が高くありません。「デザインにこだわった外壁にしたい」という方は、窯業系サイディングや木質系サイディングなど、デザイン性の高い外壁材をおすすめします。
材料費がかかる
金属サイディングの単価は5,000円で、窯業系サイディングの単価3,000~4,000円に比べると1.5倍ほど高めです。メンテナンスフリーなので維持費は安く済ませることができますが、施工費用自体は高くなってしまいます。
まとめ
金属サイディングの特徴や単価、メリット・デメリットをご紹介しました。これらを踏まえて、次のような希望をお持ちの方に金属サイディングをおすすめします。
- スタイリッシュでモダンなデザインの家にしたい
- 地震に強い家にしたい
- なるべく維持費を抑えたい
希望通りのリフォームの実現には、信頼できる施工業者の選びが欠かせません。外壁のリフォームを提供する業者は多くても、確かな技術力や実績がある施工業者を選ばないと、施工の価格が高くなることはもちろん、リフォーム後の住まいにも影響が及びます。
リフォームで失敗してお金を無駄にしないためにも、金属サイディングの特徴をしっかりと踏まえた上で、実績が豊富で信頼できる施工業者を選びましょう。
▼関連記事