【外壁 床】モルタルとは? モルタル外壁・床の寿命ってどれくらい? メリットは? メンテナンスのコツとは

【外壁 床】モルタルとは? モルタル外壁・床の寿命ってどれくらい? メリットは? メンテナンスのコツとは

モルタルの根強い人気

近年では、サイディング材(セメント質と繊維質などの原料を板状に形成して工場で大量生産された外壁材)の普及の影響をもろに受けて、新築住宅に採用されることがめっきり少なくなったモルタル壁ですが、工業製品では出せない質感や風合いがあり、仕上げによって様々な表情を演出できるため、根強い人気を保っています。家に対するこだわりの強い方や、建築家などに好まれる外壁材です。

もちろん良いことばかりではありません。外壁の素材には様々なものがありますが、機能性やコスト、耐久性、メンテナンスのしやすさなど、それぞれに特徴があります。

今回はモルタルのメリットとデメリットについて解説していこうと思いますので、外壁の素材選びの参考にしていただけたら幸いです。

1. モルタルとは

モルタルとは、セメントと水に加え、「細骨材(さいこつざい)」と呼ばれる砂を練り混ぜて作る建築素材のことです。

コンクリートと混同されることが多いですが、両者の大きな違いとして、モルタルには砂利を混ぜません。

モルタルは強度の高さと加工のしやすさを併せ持ち、コンクリートよりも洗練された印象に仕上がりますが、ひび割れしやすいというデメリットがあります。

また、セメントの含有量がコンクリートよりも多いことから、同量分の価格はモルタルのほうが高くなります。

一般的には住宅の外壁やコンクリートの仕上材として使用されますが、加工しやすいことからリフォームや新築で床材に使用されることもあります。

2. モルタルの外壁の特徴と4種類の仕上げ法

ここ20年ほどの日本の住宅はサイディング外壁が主流ですが、80年代以前の住宅はモルタル外壁が主流でした。

モルタル外壁は、左官職人が手作業で直接モルタルを壁に塗って仕上げていくため、出来の良し悪しが職人の技術に左右されます。

壁に塗り付ける際に、コテの先で模様を付ける、ローラーで凹凸をつけるなど意匠性や自由度が高く、また仕上げの塗装には好きな色を選ぶことができます。

モルタル外壁の仕上げには、以下の4種類があります。

リシン吹き付け

セメントやアクリルなどに骨材(細かく砕いた石や砂)を配合して顔料と混ぜ、スプレーガンで吹き付ける仕上げ法です。

砂壁風の仕上がりになり、凹凸に自然光があたると、光が拡散されて上品な印象を与えます。

比較的安価に仕上げられるため人気がありますが、ひび割れができやすいというデメリットがあります。

耐用年数は7年~8年ほどで、経年によって表面の凹凸がボロボロと崩れてしまうため、こまめなメンテナンスが必要です。

スタッコ仕上げ

スタッコ仕上げとは、石灰と水、セメント、砂などを混ぜて作るスタッコ(化粧漆喰とも呼ばれる)をモルタル外壁に塗る仕上げ法です。

さらに、スタッコ仕上げの中にもスプレーガンで吹き付けて仕上げる「吹付塗装」と、スプレーガンで吹き付けた後にコテやローラーで押さえる「ヘッドカット」の2種類があります。

リシン吹き付けに比べて高級感や重厚感ある仕上がりになり、凹凸に厚みがあるぶん耐久性が高まります。

スタッコ仕上げの耐用年数は10年がめやすです。

吹き付けタイル

吹き付けタイルとは、塗料を下塗材、主材、上塗材と3回塗り重ねる仕上げ法です。

リシンやスタッコと違って塗料の中に骨材を入れないため、表面の凹凸がなめらかな仕上がりとなります。

また吹き付けタイルにも「吹付塗装」と「ヘッドカット」の2種類があります。

左官仕上げ

左官仕上げとは、左官職人がコテで模様を付ける仕上げ法です。有名な左官仕上げ材である「ジョリパッド」を用いることから、ジョリパッドと呼ばれることもあります。

左官職人の手作業により、唯一無二の外壁に仕上げることができます。

 

3. モルタルのメリット

昭和25年に建築基準法が制定されて、外壁を防火仕様にするよう定められたことをきっかけに、数多くの住宅の外壁にモルタルが使用されるようになりました。

それ以前の日本の住宅の外壁は、木材を使用するのが主流でした。木造住宅の外壁をモルタルで仕上げるには、下地板の上に張ったラス網にモルタルを数回に分けて塗り重ねて仕上げます。

モルタルは外壁材として防火性能があり、曲面などどんな形状の外壁にも適合することができるので、デザインの自由度があり、意匠性に優れています。また継ぎ目がなく、仕上げとして行う塗装の工法によって多彩な表情を表現できるのが、ほかの素材にはないメリットといえます。

アイカ工業のジョリパットなどを使えば、独自の味わい深い外壁を演出できます。仕上げ塗料の種類によっては、メンテナンスサイクルを大きく引き伸ばすことも可能です。その他では、部分的な補修がしやすいのもメリットといえるでしょう。

一方、以前は雨漏りのリスクが高いことがデメリットとされていましたが、近年ではモルタル外壁でも通気工法が採用されるようになったので、こうした不安も解消されるようになりました。現在では必ずしもデメリットとは言えなくなっています。

4. モルタルのデメリット

モルタルの最大の欠点は、「ひび割れ」でしょう。

モルタルは本来、砂とセメントと水を混ぜ合わせた材料です。現在では建物の軽量化を図るために、専用の骨材を使った軽量モルタルが広く普及しています。水を使用する湿式工法では、たとえ施工不良などがなくても、乾燥収縮によるひび割れは避けられません。材料が乾燥していく過程で必ず縮んでいくので、その際にひび割れが発生するのです。

外壁にひび割れが発生すると、雨漏りが気になる方が多いと思いますが、防水シートやアスファルトフェルトなどの下葺き材がきちんと機能していれば、室内に雨水が侵入することはありません。幅0.5mm未満のひび割れであれば、ほとんど雨漏りの心配はないでしょう。

また、モルタル面がひび割れしても、クラック追随性の高い弾性塗料を使用することで、外壁表面にひび割れが発生するのを抑えることができます。そして近年では、ステンレスメッシュやファイバーグラスメッシュなどを下塗りと上塗りの間に入れて、ひび割れを防止するクラックレス工法も開発されています。しかし、微細なひび割れまで気になるという方には、モルタル外壁はあまりお奨めできません。

次にコストの問題です。モルタル壁は工程が多く、職人の手間もかかるので工期も長くなってコストもかさみます。

他にはモルタル自体の防水性能が低い、塗装などの仕上げ材のグレードを下げると、劣化が早く汚れが目立ちやすくなるなどのデメリットがあります。

5. モルタルの床の特徴

モルタル床とは、コンクリートの下地の上にモルタルを塗って仕上げた床のことです。

フローリングよりもクールで無機質な仕上がりになるため、どんなインテリアにも合わせやすいというメリットがあります。

ただし、モルタルは断熱性が低く、冬場はかなり冷たくなります。さらに硬質であるため、リビングに使用する場合は床暖房と組み合わせて施工するなど断熱対策が必要です。

リビング以外では、玄関や土間のスペースにも非常に適しています。

6. 目地用モルタルの特徴

目地とは、タイルや石材などの部材と部材の隙間(継ぎ目)のことです。

モルタルは防水性に優れ、施工がしやすいことから接着剤としての役割を持ち、継ぎ目の目地として使用されます。

最近では、モルタルにアクリル樹脂やエポキシ樹脂といった樹脂系素材を加えることで、モルタルのデメリットを補う樹脂系モルタルも登場しています。

高い柔軟性があり、コンクリートの伸縮にも対応できるため、伸縮目地としても用いられています。

7. モルタルの寿命はどれくらい?

それではモルタルの寿命はいったいどれくらいなのでしょうか?

古いモルタル外壁の住宅などを見ると、築30年以上経過しているものも数多く存在しています。中には50年以上経っているものもあります。こうしたことから判断すると、少なくとも30年以上は寿命があると考えて良いでしょう。

しかしサイディングなどの工業製品と違い、モルタル外壁は現場での職人の手作業なので、施工品質によって大きく寿命が変わってしまうといえます。
モルタルの塗厚や砂・セメント・水の調合、作業工程などの影響を大きく受けるのです。

モルタル外壁は、「防火構造」にするためには建築基準法で15mm以上にしなければならないと定められています。一般的には20~25mm程度になっていることが多いと思います。

また、下塗り、中塗り、上塗りの3工程で仕上げを行い、それぞれの工程の間には十分な養生期間をもうけることになっています。このようなきちんとした施工を行えば寿命は延びるのですが、突貫工事などを行うとひび割れが生じやすくなり、当然寿命は短くなってしまいます。いずれにしてもモルタル外壁は、現場での品質管理が寿命に大きく影響することを覚えておくと良いでしょう。

4. メンテナンスが大切

重要なのがメンテナンスです。モルタル外壁自体の寿命は、適切なメンテナンスを行えば半永久的ともいわれています。

モルタル壁にとって大敵なのが、仕上げ塗装の劣化とひび割れの発生です。塗装の塗膜は経年と共に紫外線や風雨、熱にさらされて傷みます。そしてモルタル壁は、仕上げ塗装の塗膜によって常に保護されているのです。

塗膜の劣化や退色などは建物の美観を損なうばかりでなく、建物の耐久性にまで影響を及ぼすといわれているのはこのためです。塗膜が健全な間は防水性がきちんと確保されていますが、モルタル自体の防水性能は低いので、塗膜が劣化すると雨水がモルタル内部に浸み込んでしまい、雨漏りのリスクも高まります。

また、幅0.5mm未満のひび割れならさほど心配はないと言いましたが、1mmを超えるようなひび割れが多数あれば、壁の中に雨水が侵入してしまいます。ひび割れが発生する原因は何も乾燥収縮だけに限りません。建物はつねに揺れ動いています。不同沈下などの大きな欠陥はなくても、前面道路を走る車の振動や地震の影響などを受けてひび割れが発生することもあります。こうした塗膜の劣化やひび割れを定期的に補修することによって、はじめてモルタル外壁を半永久的に保たせることが可能になるのです。

ひび割れを長期間放置して雨水がモルタルの裏側に侵入すると、室内に雨漏りすることはなくても、気付かないうちにモルタルが浮いて落下してしまう例もたくさんあります。
このような事態を適切なメンテナンスを行うことによって避ければ、モルタル外壁の寿命は飛躍的に向上するはずです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。職人の腕の見せ所ということもあり、私自身モルタルには思い入れがあり、語り出すと長いんですが・・。

今風のものもたくさんありますので、まずはモルタルの外壁を画像検索でもして見ていただいて、その魅力を感じていただけると嬉しいですね。

 

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